アイデア等を特許・商標等の権利にするプロ
コラム
公開日: 2013-05-11
こんな単純でも特許!
特許事務所を長くやっていると、色々なアイデアに出会います。その中で、こんな単純でも特許になるという実例を挙げてみたいと思います。
Aさんが水虫で困っていました。Aさんが薬や化学の知識があったかどうかは判りませんが、ある日、杜仲茶が水虫に効くのではと思い、洗面器に飲用する杜仲茶を入れ、寝る前に足を浸し、その後、一晩寝て起きたところ、水虫が改善したということでした。
そして、Aさんは、「杜仲茶が水虫に効くので特許をとりたい」ということで、当事務所を訪れました。その結果、「杜仲茶のエキスを用いた皮膚治療剤の製造方法」ということで特許を取得しました。このアイデア、ペットボトルの杜仲茶を、単に、「皮膚治療液」としたにすぎません。
もちろん、全てがこのように簡単に特許がとれるわけではありませんが、このような「単純」なアイデアであっても特許になることも事実です。
それは次のような理由によります。特許が成立するか否かは、「単純」か「複雑」かではありません。どのようなアイデアでも、出願した時点(出願日)よりも以前にそのアイデアが存在していなければ特許の可能性が出てきます。
このように、「発明」は、決して優秀な頭脳や知識が必要というものではなく、その気になればだれでもできるものです。特に、必要は発明の母というように、家庭の主婦が考えた、結構、ユニークなアイデアも商品化されています。したがって、宝くじを買うより有用なアイデアを考えた方が当たる確率が高いかもしれません。
こちらの関連するコラムもお読みください。
- 「ビジネスモデル」と「ビジネスモデル特許」2013-06-22
- こんなに簡単でも特許!(Ⅱ)2013-07-27
最近投稿されたコラムを読む
- 農業と知的財産(3) 2018-04-21
- 農業と知的財産(2) 2018-03-24
- 農業と知的財産(1) 2018-02-17
- お知らせと今年の目標 2018-01-13
- 特許出願等に関する支援策 2017-12-23
このプロの紹介記事

アイデアを特許にしたい、商品名を登録商標にしたい、などに対しトータルでサポートします(1/3)
弁理士の中心的な仕事は、発明者や創作者に代わって特許を取得したり商標やデザインを登録すること。広く強い権利を獲得することが求められ、決して派手な仕事ではありませんが、発明者や創作者を守るための重要な仕事です。有名な発明家エジソンも、弁理士...
プロのおすすめコラム
› 新着記事一覧
人気のコラムTOP5
-
- 1位
- 黄綬褒章 受章の御礼 9よかった
-
- 2位
- 弁理士の立場から五輪エンブレム問題を考える 7よかった
-
- 3位
- 「時間」の概念は存在するのか? 5よかった
-
- 4位
- 地方企業を活かす知財戦略…(4) 5よかった
-
- 5位
- 結果が先-原因が後? 5よかった
スマホで見る
このプロの紹介ページはスマートフォンでもご覧いただけます。
バーコード読み取り機能で、左の二次元バーコードを読み取ってください。